平
【たいら】

旧国名:陸奥
名久井岳東北方,馬淵(まべち)川の右岸段丘上に位置する。東方は,馬淵川の支流如来堂川が流れ,西方は後ノ沢を主体とする小沢が続き,一小流となって馬淵川に注ぐ。北方は馬淵川盆地に接し,南方は南進行するにつれて高地となり,名久井岳東麓の丘陵地帯につながる。地名は,河岸段丘上ではあるが,比較的平坦地であることに由来するという。縄文後・晩期の遺物が出土し,淡水産貝塚で有名な虚空蔵遺跡がある。さらに,集落の北部にある平貝塚からは,縄文後・晩期土石器とともに,当時の原住民たちの食生活の一端を示すクルミの炭化物や,淡水産の貝・魚骨・猪鹿などの獣骨が出土し,また幼児の骨を納めた合口甕棺や乳幼児足形土版なども出土している。地内姉帯(あねたい)には中世末に姉帯城があった。天正19年と推定される9月14日の浅野長吉書状写に「去朔日ニあなたい・ねそりと申城二ケ所,直懸ニ責崩申候」と見え,同年の九戸政実の乱の際,当地の姉帯城は九戸方の城となり,9月13日豊臣方の軍勢の攻撃をうけ落城した(浅野家文書/大日古)。天正20年6月11日の南部大膳大夫分国内諸城破却書上に「〈糠部郡之内〉姉帯 山城破 野田甚五郎持分」と見え,この年姉帯城は破却された(聞老遺事/南部叢書2)。
【平村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【平(近代)】 明治22年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7011553 |




