津軽地方
【つがるちほう】

県西部の広域称。藩政期津軽氏の支配を受けた地域に相当し，県東部の南部地方に対して用いられる呼称。青森市・弘前市・黒石市・五所川原市および東津軽郡・南津軽郡・中津軽郡・西津軽郡・北津軽郡内の４市16町15村を含む。当地方は青森市と東津軽郡を含む東青(とうせい)地方，弘前市・黒石市・南津軽郡・中津軽郡を含む中弘南黒(ちゆうこうなんこく)地方，五所川原市・西津軽郡・北津軽郡を含む西北五(せいほくご)地方に分けられ，県の出先機関の多くはこれを単位として置かれる。東青地方は津軽半島東部と夏泊半島を含む地域で，陸奥湾と津軽海峡に面し，県庁所在地の青森市がある。青森市以北を上磯(かみいそ)地方，以南の平野内陸部を深沢地方とも称する。中弘南黒地方は，岩木川中上流部の津軽平野南部一帯の地域で，水田単作，リンゴ生産の中心地域として知られる。弘前市は，本県における教育・文化の中心となっている。西北五地方は，岩木川下流の津軽平野南部のいわゆる新田地方と日本海に面した西海岸地方にまたがる広い地域で，新田地方は水田単作地帯，西海岸地方は漁業が盛んである。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7011791