根井沼
【ねいぬま】

三沢市根井から南西1.3kmにある潅漑用溜池。小川原湖の東岸に位置する。周囲1.7km・最深3m。明治期に築造されたと伝えられる。付近にハンノキ―ヨシ群落が発達し,沼岸に突出した湿原は浮上し,固定浮島状になっている。昭和29年9月の洞爺丸台風の際,ヤチハンノキの林立した先端の湿原が一部ちぎれて,大小2個の浮島が形成された。大型浮島の方は,周囲28m・泥炭層厚1.5mで,樹木135本(樹齢40年のヤチハンノキ)が生え,低木や草本18科40種が認められた。その中には,ジョウロウスゲ・ムラサキミミカキグサなどの珍種もあり,昭和35年6月県天然記念物に指定されたが,同43年5月16日の十勝沖地震で,沼西部の土手が決壊,200m先の小川原湖へ流出破壊。小浮島は沼の北東浅瀬へ乗り上げ固着したため,浮島としての価値が失われ,同57年11月指定が取り消された。浮島の成因は,明治初期,溜池築造の際,泥炭が基盤から剥離浮上し,成長したハンノキ林が台風の抵抗で,泥炭の貧弱な部分からちぎれて,移動したものと考えられている。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7012301 |




