岩崎
【いわさき】

旧国名:陸奥
北上盆地のほぼ中央部,和賀川に合流する夏油(げとう)川流域に位置する。南西方向には奥羽山脈の高山が連なる。平坦地は2つの川の沖積地と金ケ崎段丘面上に広がり,南西部がやや高く,北東へゆるやかに傾斜する。夏油川西岸段丘は岩崎新田・法量野へ続く扇状地,東岸段丘は六原扇状地の縁にあたり,段丘崖の比高は30~40m。夏油川上流に3つの瀬目峡谷があり,国民保養温泉指定の夏油温泉や瀬美温泉が湧く。また水源の1つに三角沼がある。地名の由来は,和賀川と夏油川が合流点を移動しながら段丘崖を浸食した結果,舌状に残った台地の先端の形状を岩の崎と見立てたという(郷土の地名と屋号誌)。また一説では坂上田村麻呂に従った岩崎翁の開拓した土地にちなむという(和賀郡誌)。地内に梅ノ木遺跡(平安中期以降の竪穴住居跡・墳墓14基)や岩崎城跡など考古遺跡が多い。
【岩崎(中世)】 南北朝期から見える地名。
【岩崎村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【岩崎村(近代)】 明治22年~昭和30年の自治体名。
【岩崎(近代)】 明治22年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7013663 |




