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岩手町
【いわてまち】


(近代)昭和30年~現在の岩手郡の自治体名。沼宮内(ぬまくない)町・川口村・一方井(いつかたい)村・御堂村が合併して成立。14大字を編成。役場を沼宮内に設置。北上川の源流域に位置する。面積は360.93km(^2)で,林野が約80%を占める。町域の大半が山地であり,標高の最低地でも200mを超える。北上川は町の中央を南流し,丹藤川・一方井川・古館川などを地内で合流しており,これらの河川の形成する河岸段丘および沖積地は耕地として利用されている。合併当時の人口は約2万2,800人で,その後減少傾向にある。主な産業は比較的大規模な製材所があるものの,畑作を中心とした農業であり,岩手甘藍の主産地であった。現在では主に麦・タバコ・アスパラガスなどが生産されているが,兼業農家が約90%に達している。明治24年町を南北に国鉄東北本線が通り,町内に同年沼宮内駅,同31年川口駅(昭和9年岩手川口駅と改称),同36年御堂駅が設置された。また国道4号が縦貫し,沼宮内バイパスは昭和49年開通,川口バイパスも同57年から工事が進行中。また久慈市・岩泉町や玉山村藪川および西根町へ通じる国道や主要地方道があり,自動車交通の中継地となっており,国鉄沼宮内自動車営業所が沼宮内駅前に置かれている。旧宿場町の沼宮内とその周辺に官公署が集まる。昭和45年の岩手国体でホッケーの会場地となり,以後ホッケーが町のスポーツとなり,昭和53年県立沼宮内高校は長野国体とインターハイで男女チームが優勝した。美術集団エコール・ド・エヌの本拠地で,毎年石彫シンポジウムが開かれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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