大島?
【おおしま】

山田湾のほぼ中央に浮かぶ周囲約800mの花崗岩質の無人島。一部スギの植林を除いて全島アカマツなどの原生林に覆われ，優れた自然景観を呈する。寛永20年オランダ船ブレスケン号が暴風雨に遭って大島付近に漂着し，その故事にちなんでオランダ島とも呼ばれる。タブの木が１株見られ，船越の大島などとともにタブの木の自生北限地として県天然記念物に指定されている。島は砂浜や岩礁があり，海水浴や釣り場の適地で，夏には山田港から巡航船が通う。真水の湧く古井戸があり，また海の安全と大漁を祈願し弁財天が祀られている。大島の南には小島・分小島があり，大島とともに夫婦島・親子島として親しまれる。干潮の時には島が一周でき，子供たちの自然探索・自然観察の場となっている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7013863