首崎
【こうべざき】

古くはクビ崎ともいわれた。気仙郡三陸町越喜来にある岬。吉浜湾と越喜来湾の間に位置し,東方に突き出た半島の先端。険しい尾根が細くなり100mを超す急崖となって海に落ち込む。断崖の上に昭和33年に建てられた10.5mの首崎灯台がある。灯台付近からの展望は,南北に開け,南に脚崎(すねさき)・綾里岬,その向こうに宮城県北部の海岸まで望まれ,北には眼下に吉浜湾,その向こうに死骨崎・尾崎半島と続く。半島の中ほどに北里大学水産学部があり,小壁崎近くにはブリ定置網で知られる小壁漁場がある。首崎の由来は平定された蝦夷の酋長の首が化けた岩からとも,首が流れついた所からとも,アイヌ語で崩れた崖という意味のコウベによるともいわれる。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7014534 |