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築館村
【つきだてむら】


旧国名:陸奥

(近世)江戸期~明治8年の村名。磐井郡のうち。北上山地の南部,北上川に注ぐ砂鉄川支流の興田川流域に位置する。仙台藩領。村高は,寛永検地67貫余(田44貫余・畑23貫余),「元禄郷帳」584石余,「安永風土記」77貫余(田48貫余・畑28貫余),「天保郷帳」「旧高旧領」ともに780石余。明和9年の家数149(封内風土記)。「安永風土記」によれば,蔵入地10貫余・給地67貫余,人頭153(うち寺1),家数154(うち名子1)・人数795(男429・女366),馬90,神社は鎮守の愛宕社,同社の境内を含む一帯は及川氏の居館月館(構館)跡。郭・濠・土塁などの遺構が残る。寺院は曹洞宗松峰山照学院,修験は羽黒派の常太院・善性院・常照院・明学坊があり,産物は煙草。また宿場でもあり,八日町と称する町場は1町30間の規模で,村住居134軒に対し町住居19軒。文化元年の諸役帳によれば,諸職人は大工2・屋根葺1・鍛冶1・桶結3・小細工1・山立猟師6・室師1・清酒屋1,漆木は3,529本。天保4年の人数帳では,人頭164・人数878(男453・女425)。嘉永2年の人数帳では,人頭153・人数799(男407・女392)。同4年の御役帳によれば,諸職人は大工1・石工1・小細工4・染師1・桶結2・鍛冶1・紙漉1・山立猟師7・室師3(30石造),漆木は3,529本。明治元年安藤氏(旧磐城平藩主)領,同2年前橋藩取締,以後胆沢(いさわ)県,一関県を経て,同4年水沢県に所属。同6年沖田小学校が開校。同8年沖田村の一部となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7015339