不動の滝
【ふどうのたき】

上閉伊(かみへい)郡大槌町吉里吉里地内鯨山神社境内にある滝。下閉伊郡山田町と境をなす鯨山の南麓に位置する。国道45号の浪板から西に約3km入った，浪板川の上流にかかる。高さ約20m，幅約4m。参道の樹齢数百年に及ぶ杉の並木や，付近の緑に映えて幽玄の世界をかもし出している。現在，滝に至る途上に山砂利採取場があり，その運搬などのため悪路になっているうえに，滝の手前の橋が洪水により流出したまま補修されておらず，訪れる人も少ない。県内には「不動の滝」と呼ばれるものが数多くあり，著名なものとしては，遠野市北部の薬師岳にかかるもの，西磐井郡花泉町刈生沢の渓流にかかるもの，二戸郡安代(あしろ)町桜松神社境内のもの，釜石市甲子川支流にかかるものなどがあげられる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7016000