寒風沢
【さぶざわ】

加美郡宮崎町寒風沢，旧宮崎村西北と奥羽山麓の谷間。地名については北海道に寒風湖があり，サップとはアイヌ語で干上がった所という意で，当寒風沢も噴火でできた寒風湖が干上がってできた沢地の意味と考えられている（宮崎町史）。塩竈(しおがま)市所属の松島湾内の島にも寒風沢島があり，これは加美郡の寒風沢の住民が移り住んでつけたものとも伝えている。現在宮崎町立旭小学校寒風沢分校のある山間地。寛永７年御用留帳写には寛永８年寒風沢に番所を置く。「廻区域は田代番所御境玉造(たまつくり)郡境より，南は小野田本郷軽井沢番所御境大石田境（山形県）」までとあり，藩境の要地と目されていた。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7017821