椒沢村
【はじかみざわむら】

旧国名:出羽
(中世~近世)戦国期から見える村名。出羽国由利(ゆり)郡(のち仙北(せんぼく)郡)のうち。「由利郡中慶長年中比見出検地帳」(慶長17年の実施と推定される)に大沢郷483石余とあり,その郷内に「椒沢村」とあるのが初見。検地は本荘在城の楯岡氏が実施したものであり,当村が由利郡最上氏領の一部であることが明らかである。元和9年~寛永17年は幕府領(うち寛永元~12年は本多正純が知行)。寛永17年以降は矢島藩領となり,正保3年の「生駒氏知行高帳」では125石余の村高が確定。しかし元禄11年の「生駒氏知行高辻帳」では,仙北之内大沢寺村と改称されており,村名が正保~元禄期間に消失したことが明らかとなる。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7022482 |