石岡
【いしおか】

旧国名:常陸

霞ケ浦の北西，東は園部川，西は恋瀬川に挾まれて位置する。古くは茨城国造，常陸国府・茨城郡衙の所在地で，鎌倉期には大掾氏が府中石岡城に拠り，江戸期には平村と称した。地名は，小高い丘を意味する「いわおか」にちなむ地形語と考えられ，当地の台地状地形によるものと思われる。明治２年旧府中藩士手塚正太郎が「大掾伝記」などに見える石岡城によって命名したという（石岡市史）。縄文時代の谷向遺跡，木間塚古墳，奈良期の茨木廃寺跡，奈良期の常陸国府跡・常陸国分寺跡・国分尼寺跡，鎌倉期の石岡城跡，室町期の府中城跡，江戸期の府中藩陣屋跡，水戸街道の一里塚などがある。
【石岡名(中世)】　鎌倉期に見える名田名。
【石岡町(近代)】　明治２～22年の町名。
【石岡町(近代)】　明治22年～昭和29年の新治郡の自治体名。
【石岡市(近代)】　昭和29年２月～現在の自治体名。
【石岡(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7035397