坂上村
【さかうえむら】

(近代)明治22年～昭和16年の多賀郡の自治体名。多賀山地南東麓，大沼川流域に位置する。水木・森山・大沼の３か村が合併して成立。旧村名を継承した３大字を編成。役場を水木に設置。明治24年の戸数402・人口1,775，厩126，船50。世帯・人口は大正９年582・2,772，昭和10年629・3,196，同15年656・3,546。村名は，石名坂の上に位置し，もと坂上郷の汎称のあったことによる（日立市史）。明治31年に日本鉄道磐城線大甕(おおみか)駅開設。同42年同駅から久慈町を経て太田町に通じる客馬車が開通。昭和４年国鉄常磐線大甕駅と太田町を結ぶ常北電気鉄道が開通，同19年日立電鉄となる。同年日立電鉄の大甕～鮎川間の鉄道延長工事を開始，同22年から営業を開始。昭和16年多賀町の一部となり，村制時の３大字は同町の大字に継承。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7037218