楽法寺
【らくほうじ】

真壁郡大和村本木にある寺。真言宗豊山派。雨引山と号す。本尊は観世音菩薩。坂東三十三カ所観音霊場24番札所。寺伝では,用明天皇の頃中国梁の法輪独守居士が本尊を捧持して渡来し建立したとする。その時用明天皇が勅願所と定めて,三重塔を建立したともいう。光明皇后は安産祈願のために法華経を書写奉納し,また嵯峨天皇も般若心経を写し奉納したところ雨が降ったので以後雨引山と号したとも伝える。建長6年に将軍宗尊が300貫文を寄進して堂塔を再建,建武年間には足利尊氏が雨引山山頂に仏の山を築いたといわれる。当寺蔵の大般若経600巻(県文化財,現存490巻,あとは断簡)奥書には,天文10年と同15年の2度にわたり,真壁家幹が父母菩提のために田地若干とともに寄進したことが書かれている。徳川家光は慶安元年7月17日に「雨引山観音堂領」として本木村内の150石を別当楽法寺に寄進(寛文朱印留)。「新編常陸」には衆徒15寺・本寺6寺・門徒11寺・又門徒34寺とあり,衆徒寺院には各5石の朱印地が分配されている。寺宝は多く,本尊の観世音菩薩立像(国重文)は,平安前期の作として関東有数の仏像。前立の観音像も鎌倉期のもので国重文。ほかに鎌倉期作愛染明王画像などの画像類,宝永6年建立の本堂などの建造物が県文化財となっている。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7040329 |




