三川又
【みかわまた】

旧国名:下野
那珂川上流域の中州から右岸にかけての地で,那珂川に合流する小口川の河口付近とその南部の沖積地に位置する。地名は,かつて那珂川がこの地の中州で分流して2流または3流にわかれ,川俣となっていたことにちなむともいう。また,当地は元来草野であったところを正保年間頃から近隣の小口・向田・久那瀬の3か村により開拓されたもので,寛文12年奉行川又久左衛門の時に普請があり,このとき姓の川又と3か村の三をとり三川又と命名したという説もある。江戸期を通して,何回も洪水があり,そのたびに那珂川の川筋も変わり,三川又の地も動かざるをえなかった。また,最近の護岸工事と土地改良により,昔の面影は消えた。
【三河又新田(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【三川又(近代)】 明治22年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7043765 |




