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岩崎
【いわざき】


旧国名:上野

鏑(かぶら)川左岸に位置し,河床から比高5~10mの下位段丘と,標高200m前後の中山丘陵とに大別される。各地に貝化石が発見され,字富岡・足沢・影・吹上に縄文・弥生・須恵・土師などの土器包蔵地が広がる。特に東吹上には香炉型土器が出土,この遺跡は昭和52年町史跡に指定された。段丘面に7基の古墳がある(上毛古墳綜覧)。当地の豪族岩崎左衛門は,応永年間字足沢の山頂に築城し,天文年間美濃守蔵久の子蔵景が新田の荘に移るまで居城した(岩平村郷土誌)。この城を「郡村誌」は馬場城,「多野藤岡地方誌」は岩崎城と記す。城麓の弁天池の中ほどに左衛門を葬るという小島に,室町期の宝篋印塔があり,近くの真言宗岩崎山密蔵院覚性寺に,宝徳元年岩崎左衛門入道教阿と記した位牌や嘉慶年間の宝篋印塔などがある(多野藤岡地方誌)。字大比良には,玲瓏の水を常に湛え,五味の味があるという五味の井戸があり,弘法大師の加持によるものと伝える(岩平村郷土誌)。
岩崎村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
岩崎(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7044568