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後閑
【ごかん】


旧国名:上野

利根川に注ぐ端気(はけ)川左岸の前橋台地南部に位置する。地名の由来は不詳だが,律令制の土地用語で「空閑地(ごかんのち)」という所有者のない土地,未開墾の地があったのを意味するか。もしくは平安末期,所有者はいるが政府に登録されていなかった土地のことを「こかん」といい,それが固定化し,地名になったものか(群馬の地名・前橋市史1)。かつて当地一帯には一大古墳群が形成されており,昭和10年の調査では43基ほどを数える。現在では天神山古墳(一部)を含む2基が残るのみで,同古墳は東日本最古の前方後円墳と考えられ,鏡や大刀・鏃1などの出土品は国重文に指定されている。天正20年御岳衆24人に対し,厩橋(前橋)に入封した平岩親吉が知行地として後閑之郷を与えているが,当地のことと考えられている(前橋市史2)。
後閑村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
後閑(近代)】 明治22年~昭和29年の上川淵村の大字名。
後閑町(近代)】 昭和29年~現在の前橋市の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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