宿廻
【しゅくめぐり】

旧国名:上野

赤城山を源流とする川口川と深沢川に挟まれて位置する。往古は深沢郷深沢村と称したと伝え，河川流域に集落が存在する。中央部に台地状をなす平地があり，ここに深沢城跡がある。地名は深沢城にかかわるもので郷士の住居が城下にあり木戸などが設けられた土地事情から起こったものである。深沢城は黒川郷を統治した阿久沢能登守の居城であって，戦国の物語も数多く残るなかで城跡がしのばれる。天正18年の小田原北条氏滅亡とともに廃城となったが，同地の東にあった寺をここに移した。本丸跡には修法山正円寺が建立され阿久沢氏累代の墓所が西方にある。
【宿廻村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【宿廻(近代)】　明治22年～現在の黒保根村の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7045769