福島
【ふくしま】

旧国名:上野

榛名(はるな)山南東麓，井野川支流唐沢川流域に位置し，天王川流域に飛地がある。字諸口の畑地に石槨をもつ円墳がある。浜川－福島－江田の福島街道は源義経の通った東街道で，中世まで当村は唐沢川～猿府川間の東道沿いにあったと伝えられている。浅間神社は富士浅間神社より分祀，以来社地近辺は富士腰と呼ばれ，源義家奥州鎮定の際には鎌倉権五郎景政に祈願させ，奏功後神田を寄せたとも伝えられる。永享６年恵裕上人開山の真言宗豊山派金剛寺は唐沢川の西にあったが，永禄６年武田信玄の箕輪城攻めの際焼失，武田氏の臣内藤昌豊が現在地に再建したと伝え，境内裏藪に室町期のものと推定される石造薬師仏がある。
【福島村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【福島(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7046853