原
【はら】

旧国名:武蔵
(中世)戦国期に見える地名。足立(あだち)郡のうち。初見は,永禄7年9月7日の太田氏資判物写で,太田氏資は「紫之郷之内……柳崎之内原分壱貫五百文之所」ほかを内山弥右衛門尉に与えている(内山文書/川口市史古代中世資料編・武文)。また永禄9年10月24日には同じく「原地三貫文之所」ほかを安堵し,翌10年12月23日には,小田原北条氏が,太田氏の証文の旨に任せて,同じく「原地三貫文」ほかを内山氏に安堵している。なお天正9年6月26日の北条氏政印判状には「芝之内原地内山分」と見え,当地の内山分に太田資正が課した陣夫役の調査が小田原北条氏によって行われ,この再把握が試みられている(同前)。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7051279 |