伊奈
【いな】

旧国名:武蔵

地名の由来は，昔信州伊奈（那）郡より石工が多く移住してきたためという説（新編武蔵）と，一般に渓間の集落を伊奈という説（高橋源一郎）とがあり，石工移住説は伝承として残っているが，確たる証拠はない。ただ古来より伊奈石と呼ばれる砂岩の石材を産出し，伊奈臼の名が今に伝わっている。地内の臨済宗薬王山明光寺の開山星丘集和尚は康和２年の示寂と伝える（新編武蔵）。
【伊奈郷(中世)】　戦国期に見える郷村名。
【伊奈村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【伊奈(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7058606