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【せき】


旧国名:武蔵

善福寺池の西北方,富士街道の南沿いに位置する。青梅(おうめ)街道と石神井(しやくじい)川が村内を東西に走る。西端に溜池(富士見池)があり,石神井川が池の南側を東流している。豊島・新座(にいくら)・多摩の3郡の境界の地。古くは上方から奥州への街道筋にあたり,南武蔵に勢力を伸張した豊嶋氏が関所を構えたところという(新編武蔵)。しかし,戦国期の「役帳」には見えない。おそらく石神井に包含されていたのであろう。新義真言宗関星山最勝寺の開山は弘印(寛永2年没)と伝え,日蓮宗法耀山本立寺の開山は日誉(寛永2年没)。開基は名主政右衛門という(新編武蔵)といわれていたが,日誉は同興(慶安2年4月18日没)の誤り,開基は清光院法耀といわれた井口忠兵衛義晴ではないかと考えられている(武州井口氏研究)。なお忠兵衛は,寛永16年8月8日の検地案内者として見える(武州豊島郡野方領内関村御検地水帳)。なお名主の井口氏の関村来住は,慶長・元和年間であろう。
関村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
関(近代)】 明治22年~昭和7年の石神井村の大字名。
関町(近代)】 昭和7年~現在の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7061873