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英勝寺
【えいしょうじ】


鎌倉市扇ガ谷1丁目にある寺。浄土宗。山号は東光山。本尊は阿弥陀如来。寛永15年2月18日付の林羅山撰の「英勝寺記」(県史資8下)によれば,寛永13年英勝院長誉清春が太田道灌の館跡といわれる当地に創建し,寺号の由来ともなる。清春(俗名お勝の方)は道灌4代の孫。徳川家康の側室で,水戸藩主徳川頼房の養母となり,寛永11年6月当地に寺地を賜る(英勝院墓碑銘/鎌倉市史史料編3)。同13年11月23日仏殿を棟上(仏殿棟札銘/同前),開山は頼房の娘の玉峯清因(英勝寺記)。同15年11月,三浦郡池子村の地420石を寄進され(英勝院墓碑銘),その高は江戸期にも継承された(寛文朱印留)。清春は同19年8月23日,65歳で没し,1周忌に後水尾天皇宸筆の山門扁額ならびに常紫衣の宣旨が下賜された(英勝寺文書/鎌倉市史史料編3)。寺観が整えられたのは総門の扁額,梵鐘の各銘文などから,この頃か。寺領のほかに金3,000両が寄進され,これを貸し付け,利子を寺の収入にしたという。代々水戸家の息女が住持となり,水戸家の御殿と呼ばれた。関東大震災により山門・庫裏などは全壊したが,その後復旧され現在に至る(以上鎌倉市史社寺編)。仏殿・祠堂・唐門・鐘楼は寛永年間の禅宗様建築様式を伝え県重文。境内北方の谷から墓地にかけての山すそに智岸寺谷やぐら群があり,この一群中に阿仏尼の墓と伝える卵塔がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7065931