安野川
【あんのがわ】

阿賀野川の右岸支流の１級河川。菱ケ岳の北麓，北蒲原郡笹神村大室山に源を発し，西方に流れて水原町を通り，京ケ瀬村北西端で阿賀野川に合流する。流長16km。かつて「地名辞書」にみえる「源は大室村菱ケ岳に出で北流，水原町の中島に至り，安野川と呼び，末は駒林村を経て，葛塚村に於て新井郷川へ入る，長さ六里，一名駒林川，本名庵の川」であった。新潟平野の低湿地帯を流れる河川の典型で，流路が一定せず，福島潟干拓事業に伴って人工的に流路変更もされたので，現流路に落ち着いたのは，昭和以降のことである。古くから流域住民の飲料水・灌漑用水・貨物運搬の運河としての役割を果たしてきた。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7070092