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利屋町
【とぎやまち】


旧国名:越中

(近世~近代)江戸期~現在の町名。研屋町とも書き,高岡利屋町とも称した。高岡町本町三十五町の1つ(高岡町図之弁/高岡市史)。加賀藩領。慶長14~19年は高岡城下のうち。高岡古城の西南部に位置する。山城の刀鍛冶藤原源太という者の一門をはじめ同類が移住し,当町を開いたという(高岡町由緒聞書)。2か所に木戸が設けられ,元文の頃には1か所が残っていた。日蓮宗大法寺前には高札場があった。慶長年間多くの寺院が高岡へ転住。慶長14年真宗東派聖安寺が加賀国より移り来る。文化年間同寺寺中安乗寺において長崎蓬州らが講堂を開き詩文を研究した。文政4年上川原町よりの大火に全町類焼し,町家60戸をはじめ専福寺・聖安寺等や高札場を焼失。天明5年の家数77,明治5年の戸数68(高岡市史)。同6年聖安寺に中之学校創立されたが,明治9年片原港町の育英学校の新校舎へ移転。同12年本舟町の大火にも類焼し,大法寺・聖安寺・専福寺などを焼失。慶長以来の町屋佐渡養順家は婦人薬で知られる。明治9年石川県,同16年富山県に所属。同22年高岡市利屋町となる。昭和4年の戸数78・入口360。同43年一部は現行の高岡市川原本町の一部となる。




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「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7082896