金腐川
【かなくさりがわ】

金鎖川とも書き，長屋川ともいう（皇国地誌）。金沢市北部を東部山地からほぼ北流して河北(かほく)潟に注ぐ川。２級河川大野川水系の支川。流長11.25km。市東部，清水町地内にある戸室山の西北麓から発し，西流して小二又町・牧町・伝灯寺(でんどうじ)町・東長江町を横断，大樋(おおひ)町にある金腐大橋を過ぎた付近から市街地北郊を北流して千田町・大浦町・木越(きごし)町を経て河北潟に注ぐ。「皇国地誌」に「水淡にして清からず，水勢市街の上流急にして下漸く寛。然れども小川たるをもって舟筏通せず産するところ鮴，鮒等なり」とある。浅野川同様，下流部は天井川となり，河口部にデルタを形成するが河北潟干拓によって景観は大きく変化した。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7086436