100辞書・辞典一括検索

JLogos

54

福留
【ふくどめ】


旧国名:加賀

「ふくとみ」「ふくとめ」「ふくどみ」ともいい,福富とも書く(皇国地誌・郷土辞彙)。江戸期には福留・福富の両方を用いた(石川村の歴史)。手取川扇状地の扇央部に位置する。七ケ用水の1つ大慶寺(だいげいじ)用水が地内を流れる。地内の南端には夏(げ)の水と称するところがある。「皇国地誌」では,それは春日社境内にあり,清潔にして酸素多く眼病を治すという。また,「石川村の歴史」では,江戸期から最近まで霊泉として名高く,遠く福井・金沢あたりまで聞こえ,水を戴きに来る人々でにぎやかだったが,昭和初期から付近の耕地整理,暗渠排水・手取川洪水などの原因によるか湧出が止まり,今は休泉になっているという。現在でもその地には堂宇や遺跡がそのまま残っている。
福富保(中世)】 鎌倉期から見える保名。
福留村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
福留村(近代)】 明治22年~昭和9年の石川郡の自治体名。
福留(近代)】 明治22年~昭和29年の大字名。
福留町(近代)】 昭和29年~現在の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7089423