伊勢峠
【いせとうげ】

大野市上秋生(かみあきう)と大野郡和泉村伊勢との間の峠。標高約770m。峠名は峠下の集落伊勢によるか。笹生川上流と九頭竜湖に入る伊勢川の谷を結ぶ県道大谷秋生大野線が通る。近世に大野と穴馬（南山中穴馬谷）と呼ばれた現和泉村との交通路として利用された。笹俣越の穴馬道で，大野から木本領家(このもとりょうけ)を経て笹俣峠を越え，中島・下秋生で美濃へ向かう蠅帽子(はえぼし)峠越えの道と分かれ，上秋生・伊勢峠・上伊勢・大谷に至る。大谷で九頭竜川に沿う穴馬道に合流した。笹生・伊勢川の谷とも水没，廃村となり，峠の前後は自動車が通じない。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7090925