橋立峠
【はしだてとうげ】

大野市上打波の南東端，岐阜県境の野伏ケ岳と橋立山の鞍部にある標高約1,420mの峠。峠名は橋立山にちなむ。上打波の中村地区より美濃俣谷川沿いに登る道があり，中世，平泉寺と美濃・飛騨地方を結ぶ重要路であったが，近世穴馬道の改修が進められ，峠としての価値は低下した。昭和18年，５名の死者を出した地滑りや，同36年の北美濃地震などにより峠付近はかなり荒れていて，登山道の跡も見つけにくく，今は名ばかりの峠となる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7094469