100辞書・辞典一括検索

JLogos

30

富岡
【とみおか】


(近代)明治後期・大正期~現在の大字名。はじめ日野春村,昭和30年からは長坂町の大字。もとは日野春村の一部。八ケ岳の南山裾,釜無川左岸の標高500~600mの丘陵地に位置する。北部を鳩川が流れる。近世は日野村の一部であったが,明治初年,山梨県権参事として赴任した富岡敬明が原野開拓事業を推進し,勧業試験所を建てたことから開けた地で,地名も開拓者の名にちなむ。明治23年に彼の功績をたたえる日埜原碑がたてられ,同26年には同じ場所に開拓神社が建立された。同36年に国鉄中央線が開通し,同37年日野春駅が設置された。しかし,中央線の煤煙によって信玄公旗掛の松といわれた松が枯れ,大正5年鉄道院総裁を相手どって損害賠償訴訟が行われ,同11年信玄公旗掛松碑がたてられた。大正5年日野春郵便局開設。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7097766