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富士ケ嶺高原
【ふじがねこうげん】


富士山西麓,標高1,000~1,100mに位置する高原。西八代(にしやつしろ)郡上九一色(かみくいしき)村に属し,静岡県との境一帯で,朝霧高原に続く。ダイコン栽培と酪農で発展した富士豊茂開拓地がある。富士豊茂の名称は開拓組合総務部長二宮四郎氏が,亡父の出生地豊頃村字茂岩の頭文字をとって豊茂と命名した。第2次大戦後の食糧事情最悪のとき,引揚者・戦災者および地元の次男・三男を対象として360戸が入植した。昭和21年11月,帰農開拓組合が設立された。しかし昭和28年・29年には冷害で収穫が皆無であった。それに加えて水不足で天水を貯えて飲料とするほどであった。それで離農する者も多く,3分の2は脱落した。昭和23年9月富士豊茂開拓農業協同組合が設立され,同25年4月から上九一色村立富士豊茂小学校,上九一色中学校富士豊茂分校も設立された。水は竜ケ岳に近い本栖湖の奥地から送水し,ダイコン生産地として成果を得,大規模草地改良による酪農地域として発展してきた。火山灰の土壌はダイコンに適し,たくあん工場も経営していて富士ケ嶺ダイコンとして関西や京浜市場に出荷する。南西に傾斜した起伏の多い山麓の高冷地1,596haを機械化により合理的に経営する。「富士ケ嶺開拓30周年誌」によれば昭和53年度生産はダイコン110t,乳牛2,161頭(県全体の34%)・乳量6,718t(7億1,700万円),肉牛1,512頭・販売532頭(2億1,043万円),ブロイラー16万羽(6,960万円)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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