100辞書・辞典一括検索

JLogos

39

梓湖
【あずさこ】


南安曇(みなみあずみ)郡安曇村にある湖。乗鞍岳の東方,犀川の支流梓川が,奈川と合流する地点,奈川渡(ながわど)に,東京電力が昭和44年に築造した奈川渡ダムによってできた川湖で,梓川にちなんで梓湖と名付けられた。湖面標高982m,梓川方向への長さ約7.1km,最大幅500m,奈川方向への長さ約5.4km,最大幅350mのV字形をなし,面積2.74km(^2),総貯水容量は1億2,300万m(^3)である。ダム建設に伴い湖底に沈んだ角ケ平(つのがだいら)の住民は,東筑摩郡波田(はた)町・松本市新村(にいむら)に移住した。奈川渡ダムは,高さ155m,長さ355mのアーチ型ダムで,直下に最大出力62万3,000kwの奈川渡発電所がある。奈川渡ダムの下流3.6kmには水殿(みどの)ダムと水殿発電所(最大出力24万5,000kw)があり,さらにその下流2.6kmには稲核(いねこぎ)ダムと竜島(りゆうしま)発電所(最大出力3万2,000kw)がある。これら3組のダムと発電所は,東京電力が電力需要の急増に対応すべく,昭和44年に500億円の巨費を投じて建設したもので,わが国最大の揚水式発電を行う。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7098971