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杵淵
【きねぶち】


旧国名:信濃

長野盆地のほぼ中央,千曲川下流左岸に位置する。地名の由来は,千曲川沿岸の形状から出たといわれる。現在地内には南北75m・東西70mの四囲に堀をめぐらした杵淵氏の館跡があり,土塁の一部が残り堀の跡も歴然としている。室町中期頃,杵淵・荒堀・水沢・柳島(川東)・神明・岡などの枝村がありいつの頃か本村の領主杵淵氏女を,寺尾氏に嫁した時,化粧免として持たせたため,岡・神明の西組は本村の地を離れ,寺尾村に属入したとある(県町村誌)。永禄4年の川中島合戦の激戦地で,信玄の弟信繁が戦死したところで水沢に墓がある。ほかに胴合の地名も残る。
杵淵郷(中世)】 鎌倉期に見える郷名。
杵淵村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
杵淵(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7100439