油坂峠
【あぶらさかとうげ】

郡上(ぐじよう)郡白鳥(しろとり)町と福井県大野郡和泉村との県境にある峠。越美(えつみ)山脈の鞍部で標高780m。向小駄良(むかいこだら)川（長良川の支流）の水源。中世にすでに越前街道（現国道158号）が通じ負荷(ぼつか)によって物資が運ばれ，江戸期には越前に郡上藩領が23石余もあったので，藩吏の往来や物資の運搬が盛んであった。明治22年中腹にトンネルが開通。昭和初期油坂峠スキー場の開設，福井県の九頭竜(くずりゆう)ダムの完成に伴い，観光客でにぎわう。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7104307