段
【だん】

旧国名:美濃
粕(かす)川右岸の扇状地。西は池田山麓。古くは,当地の北から東側にかけて粕川が流れていた。地名は集落が階段状に並ぶことにちなみ,下段は水田,中段の耕地は茶園となっている。字村の上の茶畑一帯から縄文中期後半の土器片が発見され,昭和45年1月の発掘調査により配石墓や土器片を採集。字北山田の古墳2基は横穴式石室で,須恵器や鉄剣・鉄鏃などを発掘。また,段右衛門の墓と伝承される古墳1基は破壊されている。地内弓削寺は,もと湯華寺と書いたが,最澄の創建と伝え,最澄が温泉の湧水を錫で混ぜると馬頭観音像が浮かび上がった。そこで100躯の木像を作り,胎内仏として小像を納め本尊としたので湯華寺と名づけたという(弓削寺々伝)。
【段村(中世)】 織豊期に見える村名。
【段村(近世)】 江戸期~明治30年の村名。
【段(近代)】 明治30年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7107127 |




