牧
【まき】

旧国名:美濃

槇とも書いた。長良(ながら)川の支流栗巣(くりす)川流域に位置する。牧田(まきだ)川左岸山腹に篠脇(ささわき)城跡がある。同城は東氏16代氏村の築城と伝える。応仁２年美濃守護代斎藤妙椿に攻められて落城したが，東常縁は10首の和歌を贈って旧地を復したという。天文９年，越前朝倉氏の軍勢を当城で打ち破ったが，翌10年東常慶は八幡赤谷山へ移城。東氏の旧跡尊星王院・勧乗寺・木蛇寺・東林寺などの遺跡を伝えている。また天文９年の戦いの戦死者を葬った千人塚が３基ある。
【牧村(近世)】　江戸期～明治30年の村名。
【牧(近代)】　明治30年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7108626