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石廊崎
【いろうざき】


石室岬とも書く。賀茂郡南伊豆町,伊豆半島南端の岬。太平洋に突き出し,当岬により太平洋を西の駿河湾と東の相模灘に分ける。岬先端部の台地は,隆起と海食作用による標高約100mの海食崖で囲まれる。安山岩質集塊岩の岬周辺は,波食により無数の奇岩や岩礁をつくり,リアス式海岸も発達し,壮大な景観を呈している。岬東部の湾奥にある長津呂港は入江をなす。また断層の発達も著しく,昭和49年の伊豆半島沖地震では活断層が見られた。岬には灯台・測候所が建ち,灯台の北側にジャングルパークが,突端の岩窟に石室神社があり,富士箱根伊豆国立公園の一拠点となっている。石廊崎の先端にある石廊崎灯台は,明治4年8月創設され,当初は木造・八角形・白色の灯台であったが,台風で破損したため,昭和8年再建,海面からの高さ約60m・光度9万7,000カンデラ・光達距離35km,位置は北緯34°36′・東経138°51′である。また,石廊崎ジャングルパークは,昭和44年オリンピック観光が開園した熱帯・亜熱帯植物園で,総面積約118万m(^2)に5棟の温室(熱帯果実温室・湿生植物園・有用植物温室・ジャングル公園・売店温室)があり,中でも原生林を模したジャングル公園は約3,000種の熱帯植物が茂る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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