新野川
【にいのがわ】

２級河川新野川水系の本流。小笠(おがさ)郡浜岡町新野原の牧ノ原台地南西斜面に源を発し，南西流し新野から南東流，池新田北部で南西流する朝比奈川と合流し，南流して遠州灘に注ぐ。流長10.4km・流域面積32km(^2)。上流は牧ノ原台地南部を開析する浸食谷や，有ケ谷付近で幅約200mの谷底平野を形成。新野以南の下流は幅約１kmの広い沖積平野となり，朝比奈川と合流する。この平野はかつて浜岡砂丘内側の後背湿地の発達により新野池と呼ばれる低湿な沼沢地であった。天正年間砂丘を開削して干拓により池新田となる。下流は砂丘の移動により流路の変遷もみられるが，現在は河川改修により固定されている。河口右岸に中部電力浜岡原子力発電所が建設され，一帯は御前崎遠州灘県立自然公園となっている。また流域には，有ケ谷・篠ケ谷・木ケ谷・山田ケ谷など浸食谷を示す地名が多数ある。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7113248