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国道
【こくどう】


 国道1号 東京都中央区と大阪市を結ぶ国道。延長542.5km,県内延長93.5km。管理は建設省。昭和27年指定。旧東海道の宿場町を経由する日本の基幹道路の1つ。静岡県境の県南東部から県内に入り,豊橋市・宝飯(ほい)郡・豊川市・岡崎市・安城市・知立(ちりゆう)市・刈谷市・豊明市・名古屋市・海部(あま)郡を経て三重県長島町に至る。東名・名神両高速道路など,各地で交通緩和のためにバイパスが建設されているが,県内では特に名四国道(国道23号)が知立市~海部郡弥富町を結び,名古屋市内の通行量を減少させている。昭和60年度の24時間通行量調査では,豊橋市二川町2万8,218台・岡崎市八帖町4万5,310台・知立市牛田町4万9,677台・名古屋市緑区鳴海町3万2,214台・海部郡蟹江町1万6,690台で,6割以上を貨物自動車類が占める。 国道19号 名古屋市熱田(あつた)区と長野市を結ぶ国道。延長269.0km,県内延長32.1km。管理は建設省。県内では,名古屋市熱田区中瀬町を起点に,春日井市を経て岐阜県多治見市に至る。江戸期の名古屋城下から中山道大井宿に至る下街道とほぼ同じルートをたどる。春日井市内の交通渋滞を解消するため,昭和43年東名高速道路春日井インターチェンジに直結する市内縦貫バイパスを計画,現在では中央高速道路小牧西インターチェンジにも接続している。昭和60年度の24時間通行量調査では,名古屋市中区日置町7万220台・春日井市瑞穂通4万6,497台。 国道22号 名古屋市熱田区と岐阜市を結ぶ国道。延長28.4km,県内延長26.0km。管理は建設省。県内では,熱田区中瀬町を起点に,西春日井郡・一宮市を経て岐阜県岐南町に至る。昭和27年指定の旧国道22号は,東海道本線沿いに走っていたが,同道に対する名岐バイパスとして同35年に着工。同38年名古屋市西区と名神高速道路一宮インターチェンジの間が開通,同46年全線が開通し,一般国道22号となる。同50年新木曽川橋の拡幅とともに全線が6車線となり,沿線の繊維産業にとっても重要な役割を担っている。昭和60年度の24時間通行量調査では,西春日井郡新川町8万4,525台・一宮市丹陽町5万1,955台。 国道23号 豊橋市と三重県伊勢市を結ぶ国道。延長117.1km,県内延長33.4km。管理は,豊橋市・安城市の各一部と知立市以西は建設省,ほかは愛知県。県内では,豊橋市神野新田を起点に,宝飯郡・蒲郡(がまごおり)市・額田(ぬかた)郡・西尾市・安城市・知立市・刈谷市・豊明市・大府(おおぶ)市・名古屋市・海部郡を経て,三重県木曽岬村に至る。昭和33年国道1号のバイパスとして名四国道の第1期工事に着手,その後,同41年三重県四日市市~豊明市間が開通。沿線には名古屋市南部臨海工業地帯があり,昼夜を問わず通行量は多かった。同50年名四国道は国道23号に指定変更され,従来の伊勢市~四日市市間の国道23号を豊橋市まで延長し,現在の区間とした。蒲郡市~豊橋市間は国道247号,蒲郡市~額田郡幸田町間は国道248号と重用。昭和60年度の24時間通行量調査では,豊明市栄町6万6,506台・名古屋市緑区大高町9万7,326台・同市港区名四町9万7,761台・海部郡弥富町5万3,601台。現在も各所で改良工事が行われており,県内の工業地域を結ぶ産業道路として,将来も通行量の増大が見込まれる。 国道41号 名古屋市東区と富山市を結ぶ国道。延長248.1km,県内延長27.8km。管理は建設省。県内では,名古屋市東区泉を起点に,西春日井郡豊山町・小牧市・丹羽郡大口町・同郡扶桑(ふそう)町・犬山市を経て岐阜県可児市に至る。小牧市で東名高速道路小牧インターチェンジに接続する。古くは木曽街道と呼ばれ,名古屋城下と中山道を結ぶ重要な街道であった。昭和34年一級国道に指定。同45年名古屋市北区~犬山市五郎丸間に名濃バイパスが開通,同51年岐阜県美濃加茂市まで延長された。同60年度の24時間通行量調査では,名古屋市北区中切町の庄内川橋上で7万4,463台,小牧市元町の小牧インターチェンジ南で4万9,975台。 国道151号 豊橋市と長野県飯田市を結ぶ国道。延長137.4km,県内延長86.9km。管理は県。県内では,豊橋市・宝飯郡・豊川市・新城(しんしろ)市・南設楽(みなみしたら)郡・北設楽郡を経て,静岡県佐久間町に至る。古くは別所街道・遠州街道と呼ばれ,昭和28年二級国道飯田豊橋線,同40年国道となる。県内では,南設楽郡・北設楽郡の山間部と豊橋地方を結ぶ生活道路としての機能が強い。豊橋市で国道1・259号,新城市で国道301号,南設楽郡鳳来町で国道257号と接続し,豊川市で東名高速道路豊川インターチェンジと直結する。昭和60年度の12時間通行量調査では,新城市野田1万3,890台・北設楽郡東栄町2,480台。 国道153号 名古屋市東区と長野県塩尻市を結ぶ国道。延長210.7km,県内延長66.4km。管理は,名古屋市の一部は名古屋市,ほかは建設省。県内では,東区泉を起点に,愛知郡・西加茂郡・豊田市・東加茂郡を経て,長野県根羽村に至る。古くは飯田街道・三州街道などと呼ばれた。近年,自動車産業の盛んな豊田市を中心に,関連産業に係る車両の交通量が増加しているが,旧飯田街道を改良した部分が多く,交通渋滞が多発している。現在,名古屋市天白区と西加茂郡三好町を結ぶバイパスがあり,東名高速道路豊田インターチェンジに直結する豊田西バイパス,旧市街地を迂回する豊田北バイパスが計画されている。昭和60年度の24時間通行量調査では,愛知郡東郷町和合2万2,724台・豊田市宮口町1万3,313台。 国道154号 名古屋市港区の名古屋港と同市熱田区白鳥町を結ぶ国道。延長4.0km。管理は県。昭和28年二級国道名古屋港線,同40年国道154号となる。名古屋臨海工業地帯を走り,国道1・19号と交差する。同60年度の12時間通行量調査では,熱田区船方で2万2,753台。 国道155号 常滑(とこなめ)市と海部郡弥富町を結ぶ国道。延長122.6km。管理は,建設省・愛知県。昭和38年指定。常滑市を起点に,知多・東海・大府・刈谷・知立・豊田・瀬戸・春日井・小牧・岩倉・一宮・稲沢の12市,中島郡平和町・海部郡佐織町・津島市・海部郡佐屋町を経て,同郡弥富町に至る。名古屋市から放射線状に延びる他の国道と結び,同市をとりまく環状線をなす。交通量の増加により知立バイパスが建設され,東名高速道路豊田インターチェンジに直結する豊田南バイパスを建設中。昭和60年度の12時間通行量調査では,常滑市1万2,033台・瀬戸市追分8,704台・小牧市三ツ淵1万1,189台・一宮市赤見1万1,970台・津島市向島9,078台。 国道247号 名古屋市熱田区と豊橋市を結ぶ国道。延長116.0km。管理は県。名古屋市熱田区を起点に,東海市・知多市から知多半島を一周し,半田市・高浜市・碧南市・西尾市・幡豆(はず)郡・蒲郡市・宝飯郡を経て豊橋市に至る。東海市~常滑市間は国道155号,蒲郡市~豊橋市間は国道23号と重用。昭和31年二級国道名古屋半田豊橋線として指定,同56年知多半島を周遊する区間が延長された。名古屋・衣浦・東三河の各臨海工業地帯を結ぶ重要な産業道路。昭和44年,知多半島西岸にバイパスとして西知多産業道路が開通。蒲郡市内でも鹿島バイパスの建設が進む。昭和60年度の12時間通行量調査では,東海市横須賀2万5,024台・半田市成岩1万2,766台・幡豆郡幡豆町鳥羽9,847台。 国道248号 蒲郡市と岐阜市を結ぶ国道。延長78.0km,県内延長65.4km。管理は,建設省・愛知県。県内では,蒲郡市を起点に額田郡幸田町・岡崎市・豊田市・瀬戸市を経て,岐阜県多治見市に至る。豊田市~瀬戸市間は,国道155号と重用。古くからの主要道路で,現在は産業道路としての性格が強い。岡崎市街地西方にバイパスが通る。昭和61年度の12時間通行量調査では,瀬戸市下半田川5,985台・豊田市保見8,142台・岡崎市岩津2万1,272台・幸田町芦谷1万3,277台。 国道257号 静岡県浜松市と岐阜県荘川村を結ぶ国道。延長235.8km,県内延長69km。管理は県。静岡県引佐町から南設楽郡鳳来町に入り,新城市・北設楽郡設楽町・同郡稲武(いなぶ)町の三河地方山間部を通り,岐阜県上矢作町に至る。昭和37年二級国道恵那浜松線として指定され,同40年国道257号となる。稲武町で国道153号,鳳来町で国道151号に接続。幹線道路だが,砂利道・簡易舗装道が約3分の1を占める。昭和60年度の12時間通行量調査では,鳳来町長楽1,530台・設楽町田口2,157台・稲武町稲橋1,432台。 国道259号 豊橋市と三重県鳥羽市を結ぶ国道。延長49.8km,県内延長49.8km。管理は県。三重県鳥羽市を起点に,伊勢湾を連絡船で渡り,渥美(あつみ)半島先端の伊良湖(いらご)岬から渥美郡渥美町・田原町を経て,豊橋市で国道1・23号に接続する。昭和37年二級国道鳥羽豊橋線として指定され,同40年国道259号となる。渥美半島と豊橋市を結ぶ生活道路で,農業・観光にとっても重要な路線。昭和60年度の12時間通行量調査では,渥美町福江5,776台・田原町田原9,046台・豊橋市植田1万2,062台。 国道301号 豊田市と静岡県浜松市を結ぶ国道。延長57.2km,県内延長56.8km。管理は県。昭和45年指定。静岡県引佐町から南設楽郡鳳来町に入り,新城市・南設楽郡作手(つくで)村・東加茂郡下山村を経て豊田市に至る。新城市~鳳来町間は国道151号,鳳来町~浜松市間は国道257号と重用。三河地方の山間部と豊田市・新城市を結び,生活道路にもなっているが,改良は遅れている。昭和60年度の12時間通行量調査では,作手村清岳1,160台・下山村長峰2,004台・豊田市志賀5,730台。 国道302号 名古屋市を環状に囲むように計画され建設中の国道。予定延長66km。昭和49年指定。名古屋環状2号線ともいう。名古屋市中川区を起点に,西春日井郡春日町・名古屋市西区・北区・春日井市・守山区・名東区・天白区・緑区・東海市・海部郡飛島村・港区を通って,中川区に至る。幅60mで計画され,高架道路を主として,自動車専用部分を中心に,両側に一般走行レーン・バスレーン・植樹帯・優先道路・歩道をもつ。現在,中川区・名東区の一部,春日井市の国道19号との接続部分と春日町の国道22号との接続部分を結ぶ線,名港西大橋から国道23号に接続する部分の合わせて15.2kmが開通している。北半分は,名古屋高速道路と共用する。昭和60年度の12時間通行量調査では,西区山田町1万1,946台・名東区8,228台・名港西大橋1,045台・中川区3,512台。 国道362号 豊川市と静岡市を結ぶ国道。延長166.2km,県内延長11.0km。管理は県。昭和50年指定。豊川市馬場町を起点に,豊橋市の本坂トンネルを経て静岡県三ケ日町に至る。浜名湖北部から本坂峠を越える部分は,かつての姫街道。昭和60年度の12時間通行量調査では,豊橋市嵩山で3,850台。 国道363号 名古屋市名東区と岐阜県中津川市を結ぶ国道。延長76.7km,県内延長16.5km。管理は県と名古屋市。昭和50年指定。名古屋市名東区引山を起点に,尾張旭市・瀬戸市を経て,岐阜県土岐市に至る。瀬戸市内では,国道155・248号と重用。輸出用陶器を製造する瀬戸市と名古屋港を結ぶ産業道路として,国道302号完成後にその効果が期待される。昭和60年度の12時間通行量調査では,名古屋市守山区本地丘1万7,797台・瀬戸市丸山橋1万754台。 国道366号 半田市と知立市を結ぶ国道。延長16.5km。管理は県。昭和49年指定。半田市禰宜町を起点に,知多郡東浦町・大府市・刈谷市を経て知立市に至る。大府市~知立市間は国道155号と重用。衣ケ浦湾沿岸の工業地帯を結び,半田市・東浦町の生活道路でもある。臨海部を結んで,大府市東部に抜けるバイパスを建設中。昭和60年度の12時間通行量調査では,東浦町石浜で9,996台。 国道419号 高浜市と岐阜県瑞浪市を結ぶ国道。県内延長50.7km。管理は県。昭和57年指定。瑞浪市を起点に,西加茂郡小原村に入り,同郡藤岡町・豊田市・知立市・刈谷市を経て高浜市に至る。豊田市~知立市間は,国道155号と重用。産業道路として,豊田市と他の市町村を結ぶ性格が強い。昭和60年度の12時間通行量調査では,小原村大草2,133台・藤岡町深見7,747台。 国道420号 豊田市と新城市を結ぶ国道。延長31.2km。管理は県。昭和57年指定。豊田市を起点に,東加茂郡足助(あすけ)町・同郡下山村・北設楽郡設楽町・南設楽郡鳳来町を経て新城市に至る。豊田市~足助町間は国道153号,鳳来町~新城市間は国道151号と重用。三河地方山間部の活性化を目的に国道指定されたが,整備は充分に進んでいない。




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「角川日本地名大辞典」
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