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赤崎竈
【あかさきがま】


旧国名:伊勢

(近世)江戸期~明治18年の竈名。伊勢国度会(わたらい)郡のうち。熊野灘沿岸,神前湾の湾奥に位置する。地名の由来は,倭姫命が当地で休んだ時,夜が明け初めたことから暁ケ崎と名付けられ,それが赤崎に転訛したという。地内には倭姫命腰掛岩伝承地の碑がたつ。竈とは塩を焼いたことにちなみ,南島八竈の1つ。はじめ田丸藩領,元和3年津藩領,同5年からは紀州藩田丸領。慥柄(たしから)組に属す。「元禄郷帳」「天保郷帳」では古和浦の枝郷とあるが,ともに村高は独自に付けられており,事実上は分村していた。村高は,「元禄郷帳」2石余,「天保郷帳」では栃木竈と合わせて36石余,「旧高旧領」26石余。「南紀徳川史」によれば,安永2年の家数30軒余,山方物を出すが,稼ぎが少ないため他所へ稼ぎに出る。安政元年の大津波では全戸流失という大被害をうける。明治3年の大指出帳では家数10・人数60。同4年度会県,同9年三重県に所属。大津波の被害の後に,同18年河内村に合併した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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