北町
【きたまち】

旧国名:伊勢
(近世~近代)江戸期~現在の町名。江戸期は津城下の1町。町人地。城の北側に位置し,南は東町に接する。古くは東町北組といわれ,寛永19年~寛文6年の間に東町から分離して成立。地名は城下の北部に位置することに由来する。人数は,寛文5年325(男160・女165),同6年352(男176・女176),同9年289(男147・女142)。課役は伝馬役35軒。伊勢参宮街道沿いに位置し,宿屋の営業を許可される。町の長さは東西82間(元禄6年調/津市史)。町の裏には,防備のために竹藪がつくられている。氏神は津観音寺であったが,明治4年の神仏分離からは津八幡神社の氏子となる。戸数は,同5年51,同17年64。同22年津市に所属。昭和9年塔世橋が安濃川下流寄りに架けかえられ,国道は東寄りに変更されると同時に20m幅に拡幅されたため,町域は削減された。昭和20年7月の空襲で町は焼失,第2次大戦後復興にあたり国道1号はさらに50m幅に拡張され,町の西側半分は道路となる。昭和29年の世帯数42,以後の世帯数・人口は,同36年46・232,同44年50・169。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7126417 |