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木本
【きのもと】


旧国名:紀伊

熊野灘に臨む片浜地域に位置し,西郷川が地内を流れる。地名の由来は,岩塊を意味する古語「キ」に由来するという説や民俗学でいう木の本祭の遺跡で熊野神社の用材を集めた所との説がある(新くまの風土記)。また産田社の永正18年棟札には「鬼本」とある。地内赤坂には縄文遺跡がある。朱鳥4年に異国船2艘が来て徐福祠に詣で詩を詠じたという(熊野年代記)。地内に本城跡があり,応永年間に本城城主が浅里山城守であったことが「紀伊国名所図会」に見える。田村将軍の鬼退治伝説があり,また大永年間に有馬和泉守忠親の城跡であった鬼ケ城は,国天然記念物および国名勝として観光熊野の景勝地。毎年8月17日に精霊供養として熊野花火が行われる。
木本郷(近世)】 江戸期の郷名。
木本組(近世)】 江戸期の紀州藩の組名。
木本浦(近世)】 江戸期~明治22年の浦名。
木本町(近代)】 明治22年~昭和29年の南牟婁郡の自治体名。
木本浦(近代)】 明治22~30年の木本町の大字名。
木本町(近代)】 昭和29年~現在の熊野市の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7126437