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中桐村
【なかぎりむら】


旧国名:紀伊

(近世)江戸期~明治9年の村名。紀伊国牟婁(むろ)郡のうち。赤羽川下流部の谷あいに立地する。地名の由来は,赤羽川が当村を中断して流れていることから中切と呼ばれ,のちに転じて中桐となったという(紀伊続風土記)。紀州藩領。長島組に属す。「慶長高目録」には中切前山村として見えるが,「元禄郷帳」では当村と前山村の2か村に分村している。もとは前山と1村を形成し赤羽三郷の1つに数えられた(北牟婁郡地誌)。村高は,「慶長高目録」471石余,延享3年の長島組書上では本田畑256石余(うち田104石余・畑方152石余),新田畑20石余,「天保郷帳」「旧高旧領」ともに282石余。延享3年の家数46・人数(8歳以上)279,馬9,牛22(長島組書上)。毎年9月16日に伊勢神宮に鮎432尾(1荷)を献進したが,明治4年廃された。社寺に,八幡宮・八王子・曹洞宗泉福寺がある。八幡宮はのちに中桐神社と改称。明治4年度会(わたらい)県,同9年三重県に所属。同年島原村の一部となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7128168