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広瀬
【ひろせ】


旧国名:伊勢

服部川中流とその支流馬野川との合流点付近に位置し,大山田盆地と阿波盆地の間に広がる。地名は川沿いの山間にある小平地であることによるといわれる。字山ノ神・沢・三谷に横穴式石室の後期古墳7基がある。県営圃場整備事業に伴う西沖遺跡の発掘調査により,奈良期前半の住居跡70棟が検出され,鉄製紡車や製塩土器などが出土。また三谷遺跡からは奈良・平安期の竪穴住居址・掘立柱建物遺構14棟や鉄製紡車が出土。伊勢神宮領広瀬山田本御厨は当地にあったと考えられる。北浦氏堡が残る。歌枕井(磧)山が字歌野の南にあり,「ながれ出るなみだばかりをさきたてて 井の山をけふこゆるかな」という道命法師の歌碑が,中央公民館前にある。
広瀬荘(中世)】 鎌倉期~南北朝期に見える荘園名。
広瀬村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
広瀬(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7129000