竜法師
【りゅうぼし】

旧国名:近江

磯尾川と浅野川にはさまれた地域で，南部は丘陵地。この一帯は文和年間，京都四条畷(しじようなわて)で南・北両朝軍が戦った際，南朝方にあって破れた池原忠房兄弟が逃れ来て帰農し開拓したところという（甲賀郡志）。神社は天喜３年，安養寺の守護神として祭祀された天満神社がある。神亀２年，良弁により開基されたと伝える安養寺はもと字平林にあったが，享保９年，現在地に移転，現在天台宗嶺南寺と改称。ほかに平安期，恵心が開基した浄土宗金竜院がある。なお，当地の旧家である望月家は甲賀流忍術の遺構をとどめる忍者屋敷として知られる。
【竜法師(中世)】　室町期に見える地名。
【竜法師村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【竜法師(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7135970