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東桜町
【ひがしさくらちょう】


(近代)明治7年~現在の町名。寺町通広小路下ルの町。江戸期には禁裏付武家や公家の屋敷地で町名はなかったが,明治7年7月に町名を起立。町名は桜町の東に位置することに由来する(府地誌)。明治7年上京(かみぎよう)第22区,同25年第17学区に編成。明治12年上京区東桜町,同22年京都市上京区東桜町となり現在に至る。当地は天正頃豊臣秀吉によって建設された寺町の地にあたり,現在の河原町通西側付近には南北方向に御土居が築かれていた。寛永14年の洛中絵図によれば,当地には清和院・知恩寺があったが,寛文初年に清和院は北野七本松へ,知恩寺は川東の田中村へ移転した(山城名勝志)。清和院跡は街路となり,知恩寺跡は女院御所下屋敷や与力・同心の居宅となった(寛文12年洛中洛外大図)。これら武家の屋敷は,東西の門に竹扉を施していたので竹門屋敷と呼ばれ,さらに宝永以後百万遍屋敷といわれた(府地誌)。明治34年3月寺町通に京都電気鉄道が開通したが,河原町通に市電が敷設されたのに伴い,大正13年9月末に廃止。世帯数・人口は,大正7年74世帯・440人,昭和40年120世帯・404人。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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