磐船峠
【いわふねとうげ】

交野(かたの)市南東にある峠。標高約300m。生駒(いこま)山地北部の丘陵地を北西流する天野川上流の渓谷沿いに位置する。生駒谷を南北に通る磐船街道の道筋で，かつて信貴山への参詣路として利用された。現在は主要地方道枚方大和高田線が通過する。地名の由来は，近くの磐船神社の神体とされる高さ15.6mの船形の巨岩による。この岩に饒速日命が乗って当地に天降りしたと伝えられている。付近一帯は花崗岩山地で，奇岩・奇勝が多く，天野川の清流とあいまって景勝地をなす。金剛生駒国定公園に属し，付近にくろんど池・獅窟寺・植物園などがあり，私市(きさいち)地区を基点とするハイキングコースに当たる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7147754