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近鉄南大阪線
【きんてつみなみおおさかせん】


近畿日本鉄道が経営する路線の1つ。大阪阿部野橋駅(阿倍野区)から橿原神宮前駅(奈良県橿原市)に至る。全長39.8km。駅数28。全線複線。明治35年12月,河南鉄道により道明寺駅(藤井寺市)~古市駅(羽曳野(はびきの)市)間が開通した。このころから複線・電気軌道による大阪市内乗入れが計画され,大正7年に認可を得て,社名を大阪鉄道(大鉄)と改称,同11年4月に道明寺駅~布忍(ぬのせ)駅(松原市,翌年複線化),同12年4月には布忍駅~大阪天王寺駅(大正13年6月,大阪阿部野橋駅に変更)間がそれぞれ開通した。さらに,古市駅から久米寺駅(現橿原神宮前)に至る大和延長線を敷設してすでに畝傍~吉野方面に営業路線を持つ吉野鉄道(現近鉄吉野線)との接続が計画され,昭和4年3月,古市駅~久米寺駅間が開通。同3年12月に道明寺駅~古市駅間も複線化され,現在の大阪阿部野橋駅~橿原神宮前駅間の複線化が完了した。昭和19年に近鉄の名称となる。路線は阿倍野区―東住吉区―松原市―羽曳野市―藤井寺市―南河内(みなみかわち)郡太子町を通過,府内最端は上ノ太子駅。高架化は昭和51年11月に針中野駅~矢田駅(ともに東住吉区)付近が完成した。接続駅と接続線は,道明寺駅で近鉄道明寺線,古市駅で近鉄長野線,橿原神宮前駅で近鉄の橿原線・吉野線。ターミナル駅大阪阿部野橋駅には近鉄百貨店や映画館・飲食ビル等があり,国鉄天王寺駅とともに南大阪の交通の要地となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7149325