勿入淵
【ないりそのふち】

大東市諸福(もろふく)付近にあったと伝えられる池。新開池の古い姿ではなかったかと推定される。「鴻池新田開発事略」に「右新開池凡廻二里計も有之往古勿入磯淵とて和歌名所池也，今纔に諸福村落合といふ処に跡有，後世誤って内助淵といふ，……中古此淵埋れ深野池より出る流水よどみ中に付後世池の廻り掘上て堤築立出水の用害とす是より新開池の名有古絵図左の通」とある。「南遊紀行」には「方八町ばかり有，蓮多し」とあって，元禄期には深野池に比較すればすでに甚だしく縮小していたことがわかる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7152024