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東横堀川
【ひがしよこぼりがわ】


大阪市東区・南区を南流する川。東区北浜1丁目東端付近で土佐堀川から分かれ南流し,内本町1~2丁目を経て,南区島之内2丁目の南東隅で西に向きを変え,以後道頓堀川となる。元来,当堀は大坂城三の丸の外堀であるといわれ,古くは新堀とも呼ばれた。文禄3年開削に着手されたと思われるが,天正13年に掘ったともいい,詳細は不明。東区内本町橋詰町付近で川は少し東側に曲がっているが,この地は明和4年に新たに築地されたところで,東横堀新築地と呼ばれ,また俗に本町のまがりと称され,小松島ともいい,明治になってからは歓楽地としてにぎわう。付近には染物屋が多かった。まがりの起源は豊臣秀吉が東横堀川を開削したとき,現在の東区唐物町1丁目付近にあった寺を避けるために曲げたものと伝える。また本町橋北部から大手橋付近までの東岸には塩干魚屋が並び,東横堀雑喉(ざこ)浜と称されたという。南区内に入り,瓦屋町付近に至ると,その町名のとおり瓦製造業者が多く,原料・製品の積出しなどで浜がにぎわった。現在,東区今橋1丁目から淡路町1丁目にかけての西岸は東横堀川岸公園が南北に細長く設けられている。また河川全域にわたって,阪神高速環状線が高架を走る。上流から,葭屋(よしや)橋・今橋・高麗橋・平野橋・大手橋・本町橋・農人橋・久宝寺橋・安堂寺橋・末吉橋・九之助橋・東堀橋・瓦屋橋・上大和橋が架かる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7153291